沿革

ゾフィー・メステマッハーは1936年初頭、プンパーニッケル工場を息子たち、ポールとハインリヒに譲りました。ハインリヒが1943年に亡くなるまで単独で担いました。

さて、経験豊富なリーダーがいなくなり、いずれの相続人も経営を行うことができなかったのです。家族内で事業に通じているのは、19歳になる創業者の孫娘ローレ・メステマッハーのみだったのです。彼女は販売アシスタントを経験したのち、会計担当として勤務しました。ベルリンのおじからの要請により、彼女は生産分野の知識を拡大すべく、さらにトレーニングコースに参加しました。未亡人となっていたクララ・グラーベマン(旧姓メステマッハー)は、「アム・アンガー」の両親の家に戻り、当社の再建を決意しました。他の存命の兄弟姉妹同様、彼女はハインリヒの死後、メステマッハー OHGのアソシエイトとなりました。

クララは当社の債務を引き受けました。さもなければ、全責任社員に債務の支払義務が生じるところでした。彼女には、株式の過半を取得し、姪のローレ・メステマッハーに譲るという望みがあったのです。再建の過程において、弁護士のアドバイスにより、当社の法人格が有限会社(GmbH)に転換されました。そして、生産部門のマネジング・ディレクターとして勤務していた新任のパン職人マイスターが、新製品の開発により売上高を再び増加させました。

1956年、有限会社の株主であった弁護士が、ハンブルグ出身の、食品産業界の企業家との契約を仲立ちしました。ヴィリー・シッテンヘルムが当社の株式を取得し、ローレ・メステマッハー共々マネジング・ディレクターに就任したのです。彼の知識とアイデアが、当社の成長を加速させました。

シッテンヘルムが拡大に成功したデパートチェーンへの販路は、1950年代以来、成長を続けました。「カクテル・ニッケル」として提供された、プンパーニッケルの小さな丸い薄切りというアイデアも、売上増に寄与しました。同時に、事業のパートナーが、プライベートにおいてもカップルとなったのです。事業の拡大は、遠隔地との即時通信を可能にした、テレプリンターの購入から特に理解できましょう。大規模な新社屋と、生産・梱包部門の現代化も、成長のシンボルでした。従業員は、1950年の約50名から、1965年の約120名へと増加しました。

70歳を迎えたヴィリー・シッテンヘルムは、妻および後継の意思がない息子たち共々、当社の売却を決意しました。メステマッハー は、ビーレフェルトのイェレンベック

の家族経営企業、デットメルスに売却されました。一方、同社の新鮮なブレッドのデリバリーサービスは、市場戦略上の理由により売却されました。メステマッハーはデットメルス家による取得以来、パック済みの薄切り全粒粉ライブレッドを得意分野とするマーケットリーダーとして、発展を続けていることは明らかです。

メステマッハーは、おいしさと健康への様々なメリットを併せ持つ、新しいブレッドの販売に、常に改良と革新を重ねた結果、成長・拡大を続けているのです。

社会の変化こそが、メステマッハーの全粒粉ライブレッドへの需要が、絶えず拡大していることの理由です。男女とも、ますます多忙になり、食事の準備に充てる時間は減る一方です。彼らは、便利で健康的なだけではなく、おいしい食品を求めています。

その点、メステマッハーは素晴らし製品です。全粒粉ライブレッドは食物繊維が豊富で、かつビタミンB1を含んでいます。とりわけ日本のベーカリーやスーパーにおいては、ほとんど販売されていないものです。特製の全粒粉ライブレッドと世界のパン製品、そしてエスニックフードのニッチサプライヤであるメステマッハーが、豊富な品揃えを誇る食品小売の世界に加わることは、申し分のないことです。おいしく、魅力的かつ健康的な当社のブレッドを、お客様が魅力ある価格でご購入できるのは、それが品質・パフォーマンス、価格の最適なバランスを誇っているからです。